Mick Abrahams
Vocals, guitar, seven string slide guitar, tenor guitar, cockney flesh drum and incomprehensible inanities
Jack Lancaster
Tenor sax, soprano sax, baritone sax, flute, electric violin, phoon horn, cornet and clogs
Andy Pyle
Bass, six string bass and huge smile
Ron Berg
Drums, tympani, and anything else he saw fit to bash at the time
Graham Waller played piano on track one and track six and recited "The Ancient Mariner"
All brass parts played and arranged by Jack Lancaster
Produced by Andy Johns
-- Highly Recommended !
1970年発表。全英第8位。BLODWYN PIGのセカンドにしてオリジナル編成での最後のアルバム。JETHRO TULL（ジェスロ・タル）ほどではないにせよ、この当時BLODWYN PIGは、本国英ではかなりの人気だったようである。しかし早くもバンド内の人間関係に亀裂が生じており、特にJack Lancaster（ジャック・ランカスター）とMick Abrahams（ミック・エイブラハムズ）の対立が激しくなっていたようだ。
音楽的な内容もLancasterの台頭が著しく、作曲のみならず彼の奏でるサックス、フルート、バイオリンなどが、リーダーであるMick Abrahamsのギターを差し置いて、所狭しとばかりに大活躍している。だがそのおかげで音楽性の幅が広がり、前作「AHEAD RINGS OUT」を越える傑作に仕上がっている。
個人的は、アップテンポな楽曲が充実している前半が気に入っている。ある意味、スタジオではやや抑え気味だったJETHRO TULLを凌ぐほどのパワーが詰まっている。もはや「元JETHRO TULLのギタリストが組んだバンド」なんていうレッテルは必要ない・・・はずだったのに。
この後、Mick Abrahamsはメンバー間の対立からバンドを脱退、バンドは後任にPeter Banks（ピーター・バンクス／ex.YES）を迎えるもすぐさま空中分解する。本作の内容と考えあわせると、もしこの交代劇がなければBLODWYN PIGの将来も、Mick Abrahamsのそれもどうなっていたか分からない。そう思わせるほどこのアルバムには気合がこもっている。ファンならずとも必聴。
ジャケにはクレジットがないが、CDには、当時シングルリリースされた11(Summer Day)、12(Walk on the Water)がボーナストラックとして収録されている。ちなみに後者がA面だった。
Mick Abrahamsはこの後ソロに転向するも振るわず、しばらく音楽業界を離れることになる・・・
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