IAN ANDERSON -- Vocals, Flute, Acoustic Guitar, Mandolin, Harmonica, Percussion
MARTIN BARRE -- Electric and Acoustic Guitar
DAVID PEGG -- Bass Guitar and Mandolin
DAVID MATTACKS -- Snare Drum, Bass Drum, Hi Hat, Cymbal, Glockenspiel, Percussion & Keyboards
All music / Lyrics written by Ian Anderson except
John Barleycorn - Trad. arranged Anderson
Bouree - J.S.Bach - arranged Anderson
Recording Engineer
LEON PHILLIPS
Produced and Mixed by
IAN ANDERSON
1992年発表。同年のヨーロッパツアーからのライヴアルバム。このツアーはアコースティックセットを中心に行われ、専任のキーボーディストは不在であり、またドラマーもスケジュールの都合でDoarn Perryではなく、FAIRPORT CONVENTIONでのDave Peggの同僚、Dave Mattacksが参加している。Mattacksはキーボードも披露している。
アルバムのタイトルは、名曲5(Rocks on the Road)の一節から。アコースティックライヴといいつつ、結構エレクトリックなアレンジの曲もやっているので、Martin Barreのプレイも堪能できる。
アコースティックな音楽性はごく初期からTULLの重要な側面であり、こうした内容のアルバムは長年のファンにとっては待望の作品だったようだ。そしてJETHRO TULLにとってもアコースティックはお手の物。ヴェテランらしい落ち着いた(そして上手い!)プレイを楽しむことができる。
「CATFISH RISING」リリース間もないにもかかわらず、「CATFISH RISING」からの曲はわずか2曲で、選曲は様々な時期からバランスよくピックアップされている。
目を引くのは10(John Barleycorn)。TULLには珍しいカヴァー曲である。原曲はトラッドだが、TRAFFIC等のロックバンドにカヴァーされているので有名な曲。15(Bouree)の中間部にはJ.S.Bachの"二つのバイオリンのための協奏曲"が挿入されている。
また、曲によってはインストゥルメンタルとして演奏されているものもある。アンダーソンの喉の衰えをカヴァーするための処置だと思われるが、当然の如くフルートによってフォローされており、近年のアンダーソンのフルートの大進歩(個性確立)をかんがみれば大正解である。もっとも、ヴォーカルはスタジオでかなりオーバーダブされているらしい・・・
曲間のMCも収録されている。名物(?)のMartin Barreイジメも聞ける。
ライヴの完成度は大変高く聴き応えがあるが、選曲がややマニアックなので初心者向けではないかな。ただしファンは安心して聴ける一枚。
2006年にリマスター盤がリリースされたが、収録時間の関係か、ボーナストラックなしだった。残念。また、ジャケットに表記されている曲順において、"Under Wraps"と"Rocks on the Road"が逆になっている。上記が正しい。オンラインデータベースも間違っていることがあるのでPCに取り込む際には注意されたし。
なお、「CATFISH RISING」ツアーのライヴ盤として「IN CONCERT」があり、聴き比べると面白い。Maart Allcockって要らないよね、とか、Dave Mattacksの方が上手いよね、とか・・・
j-tull.jp